黄昏のシンセミア 終了。

※あくまで私的な評価です。おもしろいおもしろくないは個人にもよるので過信はしないでください











黄昏のシンセミア、つい先ほどトゥルーエンドまで消化しました。

とりあえず一言。文句なしの神ゲーです。




簡単にまとめますと。

まぁこのゲーム、実は途中まで凡ゲーっていう評価でした。
日常シーンが特別おもしろいわけでもなく、まぁ普通の田舎ゲーって感じ。

個別√に入っても特に起伏がなく、謎も残りっぱなし。
悪くはないけど…良くもない…そんなシナリオでした。

まぁ最初の二人の√がそうだっただけなんですけど。

ゲームも後半になってきたところでさくや√を始めたんですが、そこからやっとおもしろくなってきます。
まず考えさせられるのがOPの歌詞。
「誰かを想うということが過ちというのなら」という歌詞が含まれてます。
さくやと主人公は実の兄妹です。この二人の関係のことを言ってるのかなー、と最初は思ってました。
この手の問題は近親相姦物には絶対付きまといます。

へー、すごいなー。とは思いましたが、しかしなにかもう一つ足りない。こんな演出誰でも思いついてしまいます。

そして特に何事もなくさくや√終了。

おもしろくはありましたが、ありふれていて特に新鮮味がない。批評空間で70点ってところでしょうか。そんなシナリオでした。

続いて翔子ちゃん√。
詳しくは書けませんが、まぁそこそこ。ご都合主義な気がしますが、他の√に比べると盛り上がりは良かったです。



そして解禁される過去編。
開放条件はメインヒロイン全員攻略かな?

まぁあまり期待せずに開始。

そしたらまぁなんとおもしろいこと。

過去編でさくやの謎の一部、皆神家の事情、過去になにがあったか、翔子√でどうしてあんなものがあったか、そして羽衣伝説の真実。

その辺の謎がほとんど明かされてて、なによりも演出がすごい。

途中でBGMが切り替わるんですけど、そのタイミングと選曲がタイミングいいんです。

曲はOPのアレンジ。アカペラバージョンと書いてありましたね。

そのタイミングが良すぎて鳥肌立ちました。




その後に開放されるトゥルーエンド。
これでは過去編などでのすべてがまとめられてます。

すべての伏線が回収されていく様はとても気持ちが良かったです。

最後がすこしご都合主義でしたが、まぁ気にするほどでもないんで問題ないでしょう。

最終的に批評空間を基準に点数をつけるなら85点ってところでしょうか。

文句なしの神ゲーです。みなさん一度やってみては。


以下、反転させると盛大なネタバレ&考察。プレイ途中の人は絶対に見ないでください。

やってることはOPの歌詞の意味についての考察ですが、シナリオを踏まえての考察なんでネタバレ満載です。注意



オープニングの「誰かを想うということが過ちというのなら」
これはおそらく、過去編の天女のことです。

天女は人を愛した。愛したゆえに自分の世界へ帰ることがつらいし、帰った後も地上へ行きたくなる。

そして天女は地上へ帰ってくる。

愛した夫、子供と会うために。

しかし出迎えたのは知らない男。

男に毒を盛られて監禁されるが、天女の力を使って脱出を図る。

が、それも失敗。手首と両足を切り落とされ、身動きが取れないまま再び監禁。自身の不老不死の力で死ぬことも出来ず、体だけが腐敗して朽ちていく。

何百年経った頃、彼女には怨念しか残っていなかった。人を恨み、許さないという怨念。



これがこの歌詞に含まれてるのだと考えてます。

天女はその数百年後、自身の子孫に助けてもらって脱出して自殺します。

その自殺のシーンで流れるのがOPのアカペラver。これで歌詞の意味をわかりやすくしてくれてますし、アカペラverというのがまた雰囲気にあってます。



「特別な “今”だけの煌めきを ただ君と刻みたくて」
これも歌詞の一説。
さくやの主人公へ想いは、天女伝説の天女が当時の夫に向けた想いです。
さくやのセリフに「兄さんへの想いが借り物だったなんて」というのがあります。
おそらく天女の想いが皆神家の長女“さくや”達が引き継いできたんだと思われます。
それに対し、さくや側が「これは借り物ではなく自身の想いだ」といってるものかと。


「遥かな時代(とき)の中 受け継がれて来た掟に」
トゥルーのテキストから考察すると。
さくやが主人公が好きなのは、主人公が天女が愛した男に瓜二つだからだと予想されます。
そして天女の怨念、想いはこの時代にまで残ってます。
現代のさくやでその怨念が強く出たのは主人公が生まれたから。


「触れたら 戻れないとしても」
これはさくや√に入る時のことでしょう。一度この思いを告げれば戻れない。そんな感じでしょうか。


「人は弱いと 知ったけど、哀しくはないよね?」

トゥルーエンド後の二人のことでしょう。
最後に主人公が傷だらけになって瀕死の重傷を負います。
しかし、そのとき主人公は不老不死の薬の一部を体内に所持してるので傷は本来ならばすぐに治ります。

ですが主人公は不老不死を破棄し、傷の修復を無理やり止めます。
その後主人公は助かりますが、薬がなければ人は簡単に死んでしまいますよ、ということかと。



まぁこんなとこでしょうか。
勝手な考察なんで、違う可能性が高いです。



とりあえずこのゲームはおもしろいです。
サブヒロインの扱いが酷い、とは思いましたが、サブなんでしかたがないwww

みなさんお財布に余裕があるなら一度手に取ってみては?